青木坂史跡お散歩ルート~TOKYO坂道美学入門

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こんにちは。はじめです。

「散策するには暑すぎる!」と秋になるのを待っていたら、急に冬の寒さになりました。

秋はどこへ行った?

今日は久しぶりに穏やかな晴れの週末。

よし、坂道散策へ出発!

今日は「青木坂史跡お散歩ルート」のお話です。

南部坂

まずは、広尾駅から有栖川宮記念公園へ向かいます。

向こうから歩いてくる女性が、遠目からもモデルさんだとわかるスタイルの良さ。

さすが広尾!

大使館が多い場所柄、外国の方が多く、人も街もおしゃれな雰囲気です。

テラス席のあるカフェや、こだわりの感じられるパン屋さんを眺めながら3分程歩くと、有栖川宮記念公園が見えてきます。

その入り口に向かって右手にある上り坂が「南部坂」。

ゆったりとした坂道で、左手に公園の緑が美しい坂です。

このあたりは多くの大名屋敷があったエリアで、現在有栖川宮記念公園のあるところに森岡藩主南部家、それと向かい合うように足守藩主木下家の屋敷がありました。それぞれの屋敷を上る坂として、南部坂と木下坂の名を残しています。

(「タモリのTOKYO坂道美学入門」から引用)

駅から近く人通りもありますが、落ち着きが感じられるのは、お屋敷町だったからなのかもしれません。

さて。

坂の右手に歩道が設けられているので、そちら側から坂を上っていきます。

スタート地点はスーパーがあるので、その駐車場を出入りする車に気を付けながら歩きましょう。

坂を上りきる少し手前で右手に現れる建物がドイツ大使館。

壁に、過去の万博の様子が、年代ごとに描かれています。

立ち止まってひとつひとつをじっくり見てみたい。

何なら写真を撮りたい。

そう思ったものの、そう広くない歩道の通行を邪魔するのも気が引ける・・・。

また、大使館の写真を撮って、あらぬ疑いをかけられたらどうしよう?

変なところに心配性の私は、そのまま歩みを進めて坂のてっぺんに到着。

「麻布子ども中高生プラザ」」を通り過ぎてすぐ右へ曲がります。

ほぼ平坦ともいえる、日当たりの良いゆるやか~な下り道を進んでいくと、左手にフィンランド大使館。

閑静な雰囲気を楽しみながらそのまま進んでいくと、急に道幅が狭くなりました。

新坂

ここから長くて狭い下り坂が始まります。

両側から高い建物が迫ってくるようで、13時台だというのに、坂道に暗い影を落としています。

さきほどまで広くて日当たりの良い道だったので、その差にはっとします。

セコム入りの高級マンションや戸建てが立ち並ぶ、閑静な坂。

昼間だというのに、人通りがほとんどありません。

「夜、仕事帰りにここを通るのはちょっと怖いかも」と思うのは、私が庶民だから。

ここにお住まいの方は、会社勤めではないし、車で帰宅されるのでしょう。

人の代わりによく見かけるのがこれ。

「富裕層向け不動産/相続対策・資産防衛」というアセットコンサルティング会社の電柱表示です。

ここがどういう場所なのかを、如実に物語っています。。

豪邸を両側に眺めながら、明治通りまで下ります。

薬園坂

明治通りへ出たら左折し、次の信号でまた左折。

さきほどまでの暗かった下り坂とは違い、明るい道を歩いていると、道路左側に警察官が1名立っていました。

よく見ると、その先が道幅の狭い上り坂になっており、右路肩に警察のバスが停まっています。

「何かあったの?」と周りを見渡したその時、スカーフを頭からかぶった女性が警察官に何か話しかけ、警察官が建物に入るよう促しました。

「TOKYO坂道美学入門」(以降「本」)を開いて確認すると、そこは「イラン大使館」。

ドイツやフィンランドの大使館では警察官や警察バスを見ませんでした。

これまでにない緊張感を感じる・・・。

警察官の前をさりげなく通り過ぎ、いざ坂道へ!

道を挟んで大使館の向かいにはイラン人学校もありました。

写真を撮りたいけど、警察官と警察バスの前では撮りづらい・・・。

坂道、坂道と自分に言い聞かせ、警察バスを横目に見ながら「薬園坂」を上がります。

坂道の左手は途中までイラン大使館の敷地らしく、壁伝いにイランの観光地の建物や、ペルシャ絨毯の写真と説明が書いてあります。

スマホで調べながらじっくり見たいし、写真も撮りたいけど・・・。

警察バスを背後に感じながら、大使館の監視カメラで私の動向を撮影されながら、そんなことはできませんでした。

この薬園坂も両側に高級住宅が並んでいます。

この薬園坂は「江戸時代前期に坂の西部に幕府の御薬園(薬草栽培所・小石川植物園の前身)があった。なまって役人坂・役員坂と呼ぶ」と、坂の表示に書いてあります。

昔は薬草栽培をしていた場所も、今や高級住宅地。

そんなことを思いながら坂を上りきると左手に小さな公園が見えてきました。

奴坂

その手前にある左に下る狭い坂が「奴坂」です。

港区の坂道は、坂の上と下に、坂の名前と由来が書かれた木の表示があります。

これがすごく便利でありがたい。

ここから「○○坂」というのが、すぐわかります。

ところがこの奴坂にはその表示がなく、あやうく通り過ぎるところでした。

急勾配のためか、下り坂の右側には手すりがついています。

道幅も狭いので、歩くための坂だと思っていたら、下からベンツが上がってきてびっくり!

ベンツとすれ違うのもスレスレでした。

「次の車が来る前に、早くこの坂を下りてしまおう」と足を早めたその時。

「あ、釣り堀に行ってない!」

そうです!

本に「高級住宅地内の憩いスポット」として紹介されていた「つり堀聚楽園」。

行ってみようと思っていたのに、うっかりしていました。

幸い現地点からすぐの所のようです。

奴坂を下って本村小学校の手前で左折すると・・・

ありました!

でも、これ釣り堀?

確かに水を湛えているものの、誰もいないし、どこから入るかもわからない。

結局、その場を後にし本村小学校の前を通って、再び新坂へ。

青木坂

2度目の新坂を下り、今度は明治通りを右折。

二つ目の信号を右折すると、右手に現れたのが「フランス大使館」。

入り口に「撮影禁止」の表示があります。

この通りも高級マンションが建っています。

フランス大使館の並びにある高級マンションからは、フランス人と思しき男性が運転する高級車が颯爽と出ていきます。

はぁーっ、素敵。

そして、大使館、高級マンションを通り過ぎたところで右に現れる上り坂が「青木坂」。

なんて素敵な坂。

ここはフランス大使館の敷地の裏なのか。

坂の右手は高い生垣と壁に覆われ、街路樹が植えられた歩道があります。

坂の左手は高級住宅が立ち並ぶ、閑静な住宅地。

あの交通量の多い明治通りがすぐそことは思えない静かさ。

本によると、坂の名の由来は「江戸時代中期以降、坂の北側に摂津麻田藩主青木駿河守の下屋敷があったことから」とのこと。

歴史を感じますが、今では外国風の雰囲気も感じられる坂です。

雰囲気に浸って街路樹の下を歩きながらふと見ると、街路樹には「ケムシ注意」の表示が!

冬なら大丈夫だと思いますが、暖かい時期は要注意です。

本を片手に、坂を行ったり来たり。

さて、次の坂に行く道を本を見ながら確認していると、坂の下からコート姿のフランス人と思しき男性が現れました。

はっ!素敵すぎる!

顔まではわかりませんが、街路樹の美しい坂道をコート姿の外国人男性が歩いてくる様子が絵になっています。

しばらくこの様子を眺めていたい・・・。

そう思った次の瞬間。

「私、疑われているかも!?」

そうです。ここはフランス大使館のすぐそばです。

大使館の裏手を行ったり来たり、道を確認したりしている私の姿は、監視カメラに写っているでしょう。

そしてそれは「不審行為」と認識され、確認と牽制のため、人が見に来たのでは?

「不審者ではありません」アピールのため、何食わぬ顔をして、次の坂道へ向かいます。

新富士見坂

青木坂の近くにあり、青木坂とほぼ並行しています。

道幅はそんなに広くなく、両側に高級住宅が立ち並ぶ坂です。

坂の下にも建物があり、残念ながら富士山は見えません。

ちなみに本によると、先ほどの「青木坂」には「富士見坂」の別名があるそうです。

「私は『富士見坂』より『青木坂』の方が好き」などと思いながら新富士見坂を下ります。

坂を下り切ったか、と思ったら坂は左に折れ、また右折、と続きます。

青木坂とは違い、まっすぐではありません。

坂を下り切り右折。

そのまま道なりに進むと、スタート地点南部坂の下に出られます。

ふりかえり

有栖川宮記念公園

今回のルートは、とにかく大使館が多い。

(ここに書いていない大使館も多数あります)

そして高級住宅街です。

新富士見坂から南部坂へ至る道は、戸建てだけではなく、大きな高級マンションが存在感を放っています。

そして全ルートをとおして言える意外だったこと。

それは、高級老人ホームが多いことです。

もともとこの辺りにお住まいだった方が、馴染みのある土地で余生を送りたいという要望が多いのでしょうか。

大使館付近を歩く緊張感、江戸情緒や外国風の雰囲気を感じる坂道、普段目にしない高級住宅。

そして高級老人ホームや富裕層向けの電柱表示。

いろんな刺激を受け、楽しい坂道散策となりました。

余談ですが、南部坂の隣「有栖川宮記念公園」には日本庭園があります。

お時間のある方は坂道と合わせて、ぜひ散策してみてください。

【補足】:「つり堀聚楽園」は現在閉鎖されているとのことです。

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